
「東日本発・日本新生計画」 AIF2011 緊急提言
―世界を惹きつけるプロジェクトをテコに、東日本一体で復興・再生を実現―
クオンタムリープは、去る9月20日〜21日に「岐路に立つ日本―今こそ次世代のための選択を―」と題した、アジア・イノベーション・フォーラム(AIF)を開催し、震災復興と未来に向けた、日本の競争力の創出を目指した事業提案をまとめた。
ダイナミックなプロジェクトで、海外からの投資を呼び込む
被災地の復興・再生と21世紀に向けた日本の競争力強化を実現するためには、東京を含む「東日本一体」での取り組みと、「日本とアジアの掛合わせ」を基点にした海外経済資源の活用という2つの視点が必要である。
これらの視点から見れば、例えば被災地と東京などが連携し、「東日本オリンピック」を招致することで、経済効果と日本の安全ブランドの信頼回復を同時に実現可能と考えられる。また、日本の技術力をバネにした世界をリードするスーパーエコ・スマートシティーを東京湾岸に建設することや、世界屈指のリゾート&カジノ総合企業を誘致するなど、魅力的なプロジェクトを創設することで、アジアをはじめとする海外からの投資を呼び込み、被災地復興および日本経済再生の原資とすることが可能になると考えられる。
さらに、東京と東北が協力しながら復興と経済再生を取り組むことで、地方行政間の連携が一層促進され、地方独立性の確立や中央から地方への分権のある方をも検証できるモデルケースになるものと思われる。
そこで、アジア・イノベーション・フォーラムは、2つの事業構想とそれを実現するための環境整備に関する提案をする。

構想1:東京湾に世界一の都市づくり―アクティブE4都市構想
東京湾岸で新たに最先端のICT技術を活用したスマートシティーを建設。魅力溢れるエンタテインメント施設の創設。エコカーF1レースの開催。産学一体型のオープン・イノベーション・センターを構築し、更に東北3県にサテライト施設も併設。リゾート&カジノなどによる収益は10年間東北復興資金に利益提供。
*E4:Energy、Entertainment、Education、Entrepreneur
東京湾岸エリアを最新のICT技術を活用した世界最先端のエコシティー/スマートシティー「アクティブE4都市」として開発する。開発にあたってさまざまな魅力的なプロジェクトを立ち上げることで、アジアをはじめとする海外からの投資を積極的に呼び込む。
構想は以下の四つの柱からなり、新規雇用の創出、生産機会の誘発、更には訪日海外観光客の増大などの効果が期待できる。
東京湾岸開発からの収益を東北復興にあてることにより、東日本一体となって震災復興に取り組む。ここで展開された手法を全国の地域開発のモデルとして活用する。また、ゆくゆくは、これらのプロジェクトを通じて蓄積された世界最先端のスマートシティー構築に関わるシステム開発のノウハウを世界に輸出することを目指す。
● 新エネルギー構想 (Energy)
東京都が取り組む天然ガス発電所建設計画に加えて、風力、太陽、水流、ゴミ処理メタンガスの活用など、自家発電や自然エネルギーで、自給自足の電力供給を目指す。
開発地域の交通手段は、エコバス、エコポート、電気自動車などのエコ・トランスポーテーションを活用する。
● アクティブ・エンタテインメント (Entertainment)
東京湾岸エリアの既存施設に加えて、外国からの観光客を集客できるようなF1(エコカーレース)やリゾートとカジノなどの国際的なエンターテイメント・コンテンツを誘致することにより、湾岸エリアを大人から子供までアクティブに楽しめる地域にする。また、例えばカジノなどの収益は10年間東北の復興に50%以上活用することを定めるなど、被災地の産業再建・再生との連携を担保する。
● 教育と新たな人材育成 (Education)
斬新なアイデアの創出と新しい価値創造を目指すオープン・イノベーション・センターを創設し、エコロジー、新エネルギーをはじめとする最先端の技術開発と人材育成活動を展開する。同時に、東北に開発センターのサテライト機能を東北3県に併設し、東日本一体で知識集合都市連携を推進する。
● 起業家と新産業 (Entrepreneur)
電池、モーター技術の開発や新エネルギーの開発、更にはアクティブ・エンターテイメント構想などを通じて、東京を世界最先端のスマートシティーとして開発することを担う起業家や新産業を育成する。
構想2:東北スカイビレッジ構想―安全・安心、自然との共生、魅力溢れる地域創り
東北沿海平野地に自然との共生を実現した、「スカイビレッジ」を建設。また、地域特性を活かした産業拠点、体制を構築。
震災による津波被害を受けた仙台平野などの低地部に、高さ20メートルの東京ドームほどの大きさの人工地盤による人工島、スカイビレッジを建設する。複数の人工島をクラスタ型に配置し、核となる中心島には役所や小中学校、病院などの公共施設を、周囲には集落ごとに住宅島を配置する世界初の自然共生型コンパクトシティーを築く。この構想により、以下の三つが実現できる。
● 安全・安心な地元コミュニティー施設の構築
高台に移住することなく、安全・安心に地元に住み続けることが出来る。また、地域の規模をコンパクトにすることで、老人や子供が交流しやすいコミュニティーが実現できる。
● 自然との共生:自然とコンパクトに暮らす
これまでの防潮堤による「線」での防災から、水を受け流す「点」での防災が可能となる。これにより、自然との共生が可能となる。
● 個性的な地域産業
スカイビレッジ内部の空間は様々な可能性を秘めており、水耕栽培所、水産加工所、半導体工場、あるいは免税店特区など、地理的、環境的特性を活かして様々な用途に使うことが可能となる。農業・漁業などの一次産業に、二次産業の生産技術力、三次産業のサービス力などを活かし、自然豊かな東北地方ならではの産業(第六次産業)を興し、雇用を創出する。
CGアニメはこちら http://www.youtube.com/watch?v=hBuqiKGfP2M
環境整備:基本法と日本版主権国家資産ファンド
上記構想を実現するため、政治・行政主導による以下の取り組みを要望する。
・復興・再生基本法:総合特別区域法、特定都市再生緊急設備地域認定を含めた基本法の整備。
・日本版主権国家資産ファンド:既存の政策金融に加え、日本版ソブリンウェルスファンドを創設、魅力的な投資プロジェクトの創設でアジアの国家ファンドからの投資を呼びこむ。
「東京湾に世界一の都市づくり―アクティブE4都市構想」と「東北スカイビレッジ構想」を実現するために、資金面と法制面での環境整備を必要である。資金については、政府財政の検討に加えて、アジアはじめグローバル市場からの資金導入・活用を前提に計画する。
● 震災復興・再生に関する基本法の制定
・東京湾岸開発およびスカイビレッジ建設に関わる地区を開発特区に認定する。
・ 東京湾岸開発の収益を東北復興にあてる。
● 国家ファンドの創設
既存の政策金融ともあわせた国家ファンド、「日本版ソブリン・ウェルス・ファンド(主権国家資産ファンド)」を新規に設け、シンガポール、マレーシア、UAE、中国などの海外のソブリン・ウェルス・ファンドの資金とマッチングさせる仕組みを構築し、プロジェクト資金をまかなう。自然と共生する世界最先端のスマートシティー連携型国家の建設を担うこの投資は、震災復興とともに、日本の産業の中長期的発展にも資するものとなる。
以 上
≪賛同者≫ (敬称略・五十音順)
伊佐山 元 (DCMパートナー 日本共同代表)
奥山 清行 (工業デザイナー・KEN OKUYAMA DESIGN代表)
川村 敏郎 (株式会社コラボ・ビジネス・コンサルティング代表取締役)
楠木 建 (一橋大学大学院国際企業戦略研究科教授)
黒川 清 (政策研究大学院大学アカデミックフェロー、 IMPACT Japan代表理事)
迫 慶一郎 (建築家・株式会社SAKO建築設計工社代表取締役)
杉尾 秀哉 (株式会社TBSテレビ報道局 解説・専門記者室長)
立石 寿雄 (ネクスト・キャピタル・パートナーズ株式会社代表取締役社長)
谷家 衛 (あすかアセットマネジメント株式会社代表取締役)
吉田 和正 (インテル株式会社代表取締役社長 インテルコーポレーション セールス&マーケティング
統括本部副社長)
涌井 史郎 (東京都市大学環境情報学部教授)
(2011年10月26日現在)
●本提言に関するお問い合わせ
クオンタムリープ株式会社 AIF事務局
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